脚が太い!ふくらはぎを細くする方法《筋肉を落とす編》

運動部を引退して何年も経つのに、ふくらはぎの筋肉が落ちない。ダイエットしてるのに、むしろ筋肉がついてししゃも足が太くなってしまう。ちょっとトレーニングしただけでムキムキになって体重が増えてしまった。
美脚
残念なお知らせですが、これらはすべて勘違い。筋肉はそんなに簡単に大きくなりません。特に女性ならなおさらです。

それ、たぶん筋肉じゃないです

何もしてないのに足だけ太い理由
太いふくらはぎしばらくトレーニングをしていないのなら、太い理由はやはり脂肪です。
足が太い主な理由は2つ。ひとつは運動不足で落ちた筋肉の上に皮下脂肪がついたこと。もうひとつは、タンパク質不足と運動不足により筋肉が霜降り化したこと。筋肉の中にも脂肪が存在しているんですね。つまりはどちらも脂肪です。

また体型は、遺伝による影響も大きいです。親と筋肉の付き方が似ていませんか?下半身が太いのは洋なし型と言われます。
一般的に日本人はふくらはぎの位置が低く、そのため足が太く見えてしまいます。逆に黒人はふくらはぎの位置が高く、シュッとしていますよね。陸上の短距離走で、速い選手に黒人が多い理由のひとつです。

ダイエットのための運動で太くなるケース
筋肉に水分がたまるウォーキングやジョギングを始めたり、ふくらはぎを引き締めようとカーフレイズ(かかとの上げ下げ)をしている場合に、足の筋肉が張って太くなることがあります。
これを筋肉が付いたと思って、トレーニングをストップしてしまう女性が多いです。

ですが安心してください。筋肉はそう簡単には付きません。マラソン選手やフィギュアスケート選手の足を見てください。厳しいトレーニングを積んでいますがとても細いですよね。
かかとの上げ下げといった筋トレでも、まず筋肉が大きくなることはありません。ボディビルダーでさえ、なかなかふくらはぎが太くならずに苦労しているのですから。

短時間での大きな力が必要な運動では太くなりやすいですが、長時間の軽い運動では筋肉は太くなりません。
心配なら、ダッシュなどの速筋を使う無酸素運動ではなく、ジョギングやウォーキング、水泳などの遅筋を使う有酸素運動を中心にトレーニングしましょう。筋トレをする場合も、重りを使ったウェイトトレーニングは控え、自分の体重のみを使ったスクワットやカーフレイズにしましょう。エアロバイクをこぐときも、負荷を軽めにすると良いでしょう。

本当にすぐ筋肉がムキムキにつくんだって!という方
ミオスタチン関連筋肉肥大ごくまれに、筋肉が異常に発達する体質の人がいます。ミオスタチン関連筋肉肥大といいます。
ミオスタチンとは、筋肉の成長を抑制するタンパク質。このミオスタチンを筋細胞が受け付けないタイプと、ミオスタチンの生成量が少ないタイプとがあります。

アメリカのミシガン州に住む、リアム・フックストラちゃんは、わずか生後2日にして両足で立つことができたそうです。8ヶ月のときにはすでに懸垂ができたとのこと。
その代わり、摂取したカロリーがほとんど筋肉に使われてしまうため、体脂肪が異常に少なくなってしまいます。リアムちゃんの両親は、ちゃんと成長できるように高タンパクな食事を1日に6回に分けて食べさせたといいます。

世界各国で100人ほどが確認されましたが、オリンピック選手などの一流アスリートの中には、本人も気づいていないミオスタチン関連筋肉肥大の人がいるだろうと考えられています。

もしも、両親や親戚に強靱な肉体の持ち主が多く、子供の頃から大量の食事をしていて、それでも体脂肪が異常に少なく筋肉がくっきり浮き出ているなら、あなたもミオスタチン関連筋肉肥大の可能性があるでしょう。
そうでなければ、多少筋肉が付きやすい体質だったとしても、食事制限中の軽い運動で筋肉が増えることはありません。

運動後に脚が太くなる本当の理由

運動直後のパンプアップ
パンプアップ運動後すぐに、筋肉が張って大きくなるのは、「パンプアップ」によるものです。
きゅうりに塩をふると水分が出ますよね。同じように、運動により筋肉に溜まった疲労物質の乳酸などによって、周辺の水分が集められるんです。

ボディビルダーは、ステージ直前に運動して、筋肉を膨らませています。パンプアップの持続時間は数十分。長い人でも数時間でしょう。遅くとも翌日にはパンプアップの効果は失われます。

■ 2~3日後の炎症とむくみ
筋肉痛筋肉痛になっていませんか?筋肉が微細損傷すると、その部分が炎症し、水分がたまります。足が太くなったのは、腫れと浮腫み(むくみ)です。

摂取カロリーを増やしていないのに、運動翌日に体重が増えたというのも、筋肉の水分量が増えたことが理由です。一時的なものなので安心してください。また、1日のうちに1~2キロ程度の体重増減は気にする必要はありません。起床直後と就寝前の1日2回計り、長期目線で推移を見るようにしましょう。

トレーニング後のむくみ対処法

水を飲まなければOK?
水分補給筋肉に水分がたまって水ぶくれしているのが、体重増加の原因だったんです。

「じゃあ水を飲まないようにしよう!」なんて考えるのはNGです。体内の水分はやがて排出されるので安心してください。運動中は普段よりも水分をしっかりとるようにしましょう。
スポーツドリンクもいいですが、糖分に気を付けてください。

ストレッチやマッサージで回復を手助け
ふくらはぎのマッサージトレーニング前には入念にストレッチをしていても、トレーニング後にはあまりやっていないという人が多いです。
クールダウンをしっかり行うことで、乳酸値などを素早く元に戻しましょう。運動後の身体があたたまっているうちに、太ももやふくらはぎなどを、リラックスしながら伸ばしてください。
マッサージは、入浴後の筋肉が温まっているときに行うと効果的です。足首にたまったリンパ液を身体の中に戻すイメージです。ふくらはぎだけでなく、太ももまでやると効果が違います。

ただし、筋肉への負担が大きいウェイトトレーニングなどを行った直後は、熱いお風呂に入るのはNG。炎症している筋肉は、冷やすのが先決です。すぐに汗を流したい場合は、ぬるめのシャワーにしましょう。

下半身の血行を良くしよう
バランスボールいわゆる下半身デブの人は、下半身の血行が悪い可能性があります。ジョギングなどの有酸素運動、筋トレなどの無酸素運動、ストレッチ、どれも血行改善に効果があります。
また、O脚や、骨盤などの身体の歪みは血行不良の原因になります。バランスボールをつかったエクササイズで、骨盤をほぐして歪みを解消するのもいいでしょう。
圧着ソックス、弾性ストッキングも血流を良くするのでおすすめです。かなりの圧力が段階的にかかる、かなりきつめのストッキングです。元は、手術中などに血栓ができないように(血が固まらないように)するための医療用のものです。エコノミークラス症候群の予防ですね。
脚は第二の心臓。冷え性の人は、たとえ夏でもレッグウォーマーを履くといいでしょう。

まとめ
筋肉はそんな簡単に増えない。ちゃんと運動しながらストレッチやマッサージをしよう。脚が太くなったり体重が少し増えても、一時的なものなので気にせず運動を続けましょう。
(ただし、摂取カロリーを増やしてウェイトトレーニングする場合は増えます。)

それでもふくらはぎの筋肉を落としたい方へ

一応、筋肉を落とす方法も紹介しておきます。筋肉を太くする逆の方法を行えば細くなります。ただし、筋肉量が減ると、基礎代謝が減り、痩せにくい身体になってしまいます。
もう一度言っておきますが、特殊体質な人以外は、鍛えた方が細い美脚になります。

筋肉を使わない
エスカレーター筋肉は使わないとどんどん衰えます。骨折してギブスをすると、その箇所の筋肉が衰えて細くなりますよね。寝たきりでいると、一日で0.5%の筋肉を失うと言われています。

階段をなるべく使わない、自転車のサドルを少し下げる、自転車のギアは軽くしておく、重い物を持たないなどすれば、日常で使う筋肉の運動量を少しは減らせるでしょう。

一般的な肥満体の人は、自分の脂肪の重さを支えるために筋肉も発達しています。体重が140キロ程度のマツコデラックスさんの太ももとふくらはぎは、競輪選手のようにムキムキだそうです。体重を落とせば、日常における足の筋肉への負荷も減るでしょう。

栄養をあげすぎない
タンパク質を含む食材筋繊維の回復に必要なのはタンパク質。タンパク質の含まれる食べ物は、魚や肉、大豆などです。

代わりにとご飯ばかり食べてしまうと、今度は脂肪がついてしまうので気を付けて下さい。野菜などを食べましょう。まったく採らないのは体に悪いのでほどほどに。タンパク質不足は肌荒れを引き起こし、髪も傷めてしまいます。

筋肉を燃やす(カタボリック)
筋肉が燃えるカタボリック運動すると脂肪が燃焼されるのは常識ですよね。実は、筋肉も燃えます。栄養が足りない状態でトレーニングを続けると、オーバートレーニングとなり、筋肉からエネルギーを取り出してしまうのです。その結果、筋肉が萎縮します。これをカタボリックと言います。

激しいトレーニングをする人は、このカタボリックを防ぐために、サプリメントやプロテインを摂取するんです。
タンパク質の摂取を減らし、有酸素運動などでカロリーを消費して栄養失調状態になれば筋肉は落ちていくでしょう。ただ、ふくらはぎ以外の筋肉も細くなってしまいます。

■ ボトックス注射
注射器おでこのシワ取りにも使われるボトックス注射は、簡単にいえば筋肉を麻痺させるものです。ふくらはぎに注射すれば、ふくらはぎの筋肉の動きを抑制することで、ボリュームダウンすることができます。

ボトックス注射をして1ヶ月ほどで効果を実感し、半年ほど効果が持続します。といっても、日常生活の運動によって元に戻ってしまいます。そのため、定期的にボトックス注射を打って、大きく萎縮させる方法もあります。
筋肉が落ちてしまうので、運動能力が低下することになります。一回の注射で10万円近くかかるので、継続して打つにはかなりの費用がかかります。

■ 美容整形手術
手術医師手術によってふくらはぎの筋肉を抑制する方法もあります。高周波ニードルを筋肉に刺して筋肉自体を焼いてしまう方法や、高周波電流でふくらはぎの運動神経のみを遮断する方法などがあります。

ボトックスと違い、半永久的な効果が期待できます。ふくらはぎの手術は日本よりも、韓国で広く行われています。韓国では脚の美しさが注目されているようです。美脚が売りの韓国グループも多いですよね。日本からも手術しに韓国へ行く人もいます。

ただ、神経を遮断してしまうと、基本的にはもとに戻りません。万が一の失敗も怖いですし、年をとって足腰が弱ったときに後悔しないとも限りません。


本当にそこまでする必要があるのか、よく考えてみてください。
注射や手術を検討するなら、その前に適切な食事制限とトレーニングに挑戦してからでも遅くありません。

ちょうどいいふくらはぎ

このくらい健康的でちょうど良い


なるべく筋肉を残して脂肪を減らすのが美しいふくらはぎを作るポイントです。Perfumeの三人の美しい脚を見てください。あんなにハードなダンスを踊るだけの筋力があるのに、決してムキムキではありません。
Perfumeの三人よりも細くなりたいというなら止めませんが、鶏ガラみたいな脚はファッションモデルだけで十分です。Photoshopで加工されたグラビア写真に騙されないようにしましょう。

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