同時プリントより安い!使い捨てカメラの賢い現像方法

使い捨てカメラを現像
※当ページに出てくる価格などの情報は、2016年11月現在のものです。

またブームになっています
懐かしの使い捨てカメラ(レンズ付きフィルム)が、今また再ブームとなっています。
現像するまでどんなのが撮れたのか分からないドキドキ、アナログならではの懐かしさとあたたかさ。
若いデジタル世代には、それがまた魅力となっているのでしょう。立派な銀塩カメラのひとつです。

富士フイルムの「写ルンです」39枚撮りで、800円程度。ブレに強い高感度タイプでも1,000円くらいです。
27枚撮りだと、もう少し安く買えます。どこに売ってるんだと思うかも知れませんが、まだ一部のコンビニで購入可能です。
動物園などのレジャー施設内の売店でも扱われています。

いろんな使い方ができる
1,000円くらいなら、たとえ壊れたとしても、何万円もするデジカメほどダメージはないですよね。
そのため、子供に使わせたり、飲み会で自由に撮影してもらったりといった使い方にも向いています。
室内ではフラッシュを焚く必要がありますが、それがまた使い捨てカメラならではの味になります。

ただ、撮った写真はすぐには見られません。フィルムを現像して、プリントしなくてはなりません。

0円で同時プリントできる時代は終わった

0円じゃない
10年ほど前までは、フィルムの現像と同時に、すべてのコマをプリントしてもらうのが当たり前でした。
ネガフィルムは色が反転していて、プリントしなくては何が写っているのか分からないからです。
現像と同時にプリントも頼むので、「同時プリント」と言います。
昔は、フィルム現像代の500円だけで、39枚のL版プリントがついてきました。
でも、もはや0円でプリントしてもらえる時代ではありません。

そもそも、現像してくれるお店が減った
20年前の1990年代が、レンズ付きフィルムの全盛期と言って良いでしょう。
その頃は、まだ写真と言えばフィルムの時代。フィルムを現像してプリントする写真店(DPE店)、ラボがたくさんありました。
コンビニやクリーニング店でもフィルムの現像を受け付けていましたし、100円ショップのダイソーでも100円で現像できました。
ところが今は、町の写真店の多くは潰れてしまいました。
そもそも、フィルム自体が減ってしまったのだから仕方ありません。

最初から全部プリントするのは損
同時プリントが0円の時代は、すべてのカットをプリントしてもらうのが当たり前でした。
何枚プリントしても、値段が変わらなかったからです。
ところが今は、一枚あたり37円~38円かかるのが普通です。
2016年11月現在の価格になりますが、ヨドバシカメラで一枚37円、キタムラ、コイデカメラで一枚38円でした。
これに、フィルムの現像代648円(コイデカメラは610円)もかかります。

37円×39枚+648円=2,091円

本体の価格が1,000円とすると、3,000円かかってしまうんです。
もはや、すべてのコマをプリントする余裕はありません。後から自分で選んだ方が、少しでも節約できます。

0円をやってた個人店はほとんど潰れています
きっと頑張ってる安いお店がどこかにあるはず!と思うかも知れません。
確かにちょっと前には0円でプリントしてもらっていたんだから、まだどこかで0円プリントをやっているお店が残っていてもいいはずですよね。
ネットで検索すれば、「同時プリントLサイズ各1枚0円」と書いてあるサイトもみつかります。
でも、多分それ、古い表記が残っているだけです。

昔よく現像に出した個人のお店があるなら、久しぶりに行ってみてください。多分、潰れてます……
ただ、現像代を少し多めにして、プリント代0円としているところはあるようです。そういったところは、27枚撮りのフィルムよりも36枚撮りの方が現像代が高くなっています。

遠方へフィルムを郵送する勇気は無かった
近くにお店が無くても、郵送で安く現像してくれるところはいくつかあります。
ただ当たり前ですが、フィルムそのものを送るんです。デジタルデータと違ってバックアップなんてないので、破損や紛失が怖いですよね。
ちゃんと配送記録が残るゆうパックなどを使えばまだ安心ですが、送料が高くなってはわざわざ安いところに送る意味がありません。
封筒に何本かフィルムを入れて、切手を貼って、定形外郵便で送っている人もいるようですが、ちょっと個人的にこの方法は信じられません。
何度も言うようですが、現像前のフィルムは替えの効かない唯一の物ですから。

いっそプリントは後回しにしよう

fujicolorcd
ということで、かなり引っ張ってしまいましたが、おすすめの方法は「フィルム現像+データ化」です。
「フジカラーCD」は、現像と同時に注文できる、インデックスプリント付きのCDです。
フィルムの全コマを約226万画素(1840×1232ピクセル)の画像データにして、CDに入れてくれるというものです。
現像をやってくれるところなら、まず注文可能で、その日のうちに受け取れます。
お店によりますが、現像と同時注文の方が割引きで安くなることが多いです。
キタムラやコイデカメラで、1,000円程度で済みます。
やはりデータで持っていると、SNSへ乗せたり、仲間内で共有したりするのに便利です。
デジタル化すれば、もはやL版のプリントが必要ないという人も多いでしょう。

やっぱりプリントが欲しいなら
フジカラーCDの画像データから、デジカメプリントやネットプリントを注文しましょう。
その場ですぐに写真が出てくるセルフプリントの富士フイルム「プリンチャオ」などなら、一枚30円なので、ネガからのプリントよりも7~8円安く済みます。
受け取ったCDをそのままプリンチャオに入れれば、選んでプリントできます。

日にちがかかってもいいなら、日本ジャンボーの「フォトキャッチャー」という注文マシンも選択肢に入ります。
フォトキャッチャー
ドラッグストアなどに置いてある機械で、コダックのペーパーを使ったプリントを頼めます。キャンペーン中などは、一枚15円程度で発注できます。
ただし、仕上がりまでは1週間程度かかることもあります。

とことん安くプリントしたいならネットプリント一択

フィルムを郵送したくなかったので、現像はいわゆる大手チェーン店が選択肢になっていましたよね。
でも、データなら話は別です。ネットで遠方のショップでも送れます。
ネットプリントに特化した格安店にプリントを発注しましょう。
なんと、一枚5円のお店がいくつもあります。送料を考えても、さすがにかなり安く済みます。

自宅でインクジェットプリントで出力した場合は、L判一枚で15円~30円程度はかかってしまいます。
自分でプリントすればタダ!と思う人もいるかもしれませんが、意外とコストはかかってるんですね。
エプソンの低インクコストモデルであるEP-30VAでも、L判一枚が約12.7円と公式発表されています。
数枚出力するくらいなら自分でやってもいいかもしれませんが、コストよりも時間と手間がかかる方がもったいないと思います。
何十枚もプリントするなら、サクッと5円で出しちゃうのが正解です。

データからだと、画質はどうなの?
実は、画質としては、ネガから直接印画紙へ感光させる同時プリントの方が綺麗です。粒子がきめ細かいつるっとした感じになります。
スキャンしたデジタル画像をプリントした場合は、少しざらつきを感じるかもしれません。
でも、正直Lサイズで気になるレベルではないです。しかも、使い捨てカメラでそこまでの画質を求める人はいないでしょう。
もっと大きくプリントするときには、データではなく、ネガフィルムからプリントを頼めばOKです。
フジカラーCDのデータは、あまり大きくプリントするのには向いていません。


まとめ
「現像+フジカラーCD」なら1,000円程度で済む
プリントが欲しかったら、後からネットプリントが安い

今回の記事を書いた理由

ヨドバシカメラに、撮り終わった使い捨てカメラを2つ持っていったんです。
そして、現像と同時プリントとデータ化をしたらいくらになるか聞きました。
答えは、5,262円でした……
本体の価格を入れると、7,000円オーバーです。
同窓会で使ったんですけど、会費より高い!
さすがに7,000円は自腹切れないと思って、今回の方法に落ち着きました。
同窓会の写真をすぐにデジタル化できたので、この方法でみんなに共有しました。

ちなみに、手持ちの大量のネガをデータ化したいなら、フジカラーCDではなく、同じ富士フイルムの「写真をDVD」というサービスがおすすめです。
写真からDVD
フジカラーCDよりも高画素の約300万画素でスキャンしてもらえる上に、注文本数による割引きもあります。
ヨドバシカメラの場合、50本目以降は367円とかなり安くなります。
ただし、中12日、つまりは2週間くらいかかってしまいます。
実は1本だけでもフジカラーCDより安いのですが、現像に出してから2週間待つのは現実的ではないので、今回の記事ではフジカラーCDをおすすめしました。

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